数式(1.18),p.10,は付録A,p.126,に詳しく説明されていますが,(1.20),を求めるのに必要となりますので,ここに説明します.
求めたい関係式は,
です.ここで,
k:n回のステップのうち,右側にステップする確率
n:総ステップ数
P:ちょうどk回右へステップする確率
です.
二項分布に従うので,kの平均値は,
となります.ここで,
p:右にステップする確率
q:左にステップする確率
です.
k=0,の場合,<k>=0となりますし,
なので,
となります.k=1から始まっていることに注意してください.
次に,np,でくくると,
となります.
m=k-1,s=n-1
と変換すると,総和の範囲は,
k:1 -> n
m:0 -> n-1=s
となりますので,
となります.総和の中身は二項分布そのものですので,その総和は1,となります,従って,
を求めることができました.